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【看取り】おはよう21の2017年11月号(特集)施設で迎える「平穏死」の紹介

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施設で迎える「平穏死」が特集されているのは介護専門職の総合情報誌おはよう21の2017年11月号の感想です。20ページにわたって「平穏死」の石飛幸三先生が教える看取りのポイントが載っています。2025年には団塊の世代が65歳を迎えます特別養護老人ホームに就職してからおはよう21の雑誌はみていましたが、施設での看取りの方法やありかたについて悩んでいる時に、おはよう21の特集の施設で迎える「平穏死」看取りを支えるケアのポイントが参考になりました。

施設での看取りが必要な理由

団塊の世代が2025年に75歳以上の後期高齢者となることで、約800万人いるとされる団塊の世代が後期高齢者になって超高齢化社会へ突入すると医療・介護・福祉サービスの整備が急務である一方、社会保障財政の崩壊の懸念が提示されています。2025年に団塊の世代が75歳以上になると起こることを「2025年問題」と言っています。

今までは最期を迎える場所が病院であることが多くありましたが、大きな基幹病院などは、高齢者を受け入れない方向にかわってきています。簡単にいうと小さな子供や若くて働き盛りの方や、治療をすれば治る可能性のある方の治療をするために行くのが病院。老化により身体の機能が衰えてきたことにより起こる誤嚥性肺炎や食事がたべられないなどの老化現象で起こる老衰などは、在宅や高齢者施設などでみていく方向にかわっていきます。

看取り介護をしていない施設の方が多いのですが、看取り介護をしていない介護施設で、高齢者が食事や水分がとれない。高齢により嚥下能力の低下で肺炎を起こした。などの症状で救急車で病院に搬送して病院で最期を迎えていると介護施設も多い様ですが、これからは施設で最期まで看取る事が大事な課題になっていきます。

「団塊の世代」とは、1947~1949年の3年間に生じた「第一次ベビーブーム」の時期に生まれた人たちのこと。この世代の出生数はおよそ800万人に達します。

施設で迎える「平穏死」の概要

看取りのために大切な「平穏死」の考え方

施設で迎える「平穏死」看取りケアを支えるケアのポイントが載っています。「平穏死」の考え方について、老衰と病気は違って、まだ治る可能性がある病気であれば、簡単にあきらめすに医療の助けを受けて治療をするべきで、老衰は自然の摂理です。という詳しい説明がされています。

看取りにおける家族との向き合い方

看取り行うには利用者様と施設職員だけの関係ではなく、ご家族との関係が大切になってきます。家族との関係の築き方や家族とどのように向きあうのか、入所の時からの関わり方が平穏死につながることがわかります。ご家族は施設で看取りをすると決めたとしても、揺れ動きやすい事に留意して常に気持ちの理解に努めることが大切という事も実際にあるの事なので参考になります。

家族への向かい合い方と距離感のとり方は図で示されていて、①入所時②入居~3か月③アクシデント発生時④面談時⑤看取り期について詳しく載っています。

施設としての支援のあり方と流れ

看取りを行うためには、組織として取り組むことが不可欠で施設全体でどのように支援を行えばよいのか、芦花ホームでの実際の取り組みをもとに、その流れを解説されており、看取り介護に至るまでの日常生活の変化やバイタルサイン、カンファレンス、看取り介護カンファレンスなどを詳しく図に示されています。

看取り期を支えるケアのポイント

利用者へのケアについて特に押さえておきたいポイントを解説されていて、他にもたくさんありますが、その中の一つで居室の環境整備で愛着のあるものや写真を飾るなどの方法は、実際に参考にさせていただきました。看取り期になって個室に移られた利用者様のお部屋に、ベッドと長いすだけの空間でしたが、こちらの雑誌を参考に、利用者様の入所された時から最近のお元気だった頃の写真を部屋に飾ることでご家族様が集まった時、思い出話になり利用者様もさみしくない様に思えました。

他に、口腔ケア・排泄介助・入浴ケア・その他のケア(整容・更衣)体位変換姿勢の保持、離床、精神的なかかわり、家族とのかかわり、夜勤時のケア、他の利用者へのケアの方法などの載っています。このなかで、口腔ケアの方法で保湿剤などの使用は今も参考にさせていただいています。

死後の対応とその後への活かし方

家族連絡・亡くなった時の対応・看取りの経験を振り返るの項目があり、芦花ホームで行っている「偲びのカンファレンス」という看取りの経験を振り返ることは職員の精神面のフォローになることがわかります。

おわりに

平穏死とは、本人の意思と職員全員と家族が一緒に考えて、平穏死で最期を迎えられるようにする大切なケアであることがわかります。今後、介護施設で最期を迎える方が増えていかれると思いますので参考にしたい雑誌です。