入浴介助には意味があります。介護福祉施設での入浴の意味について説明します。
入浴介助をする業務が特別養護老人ホームではあります。介護士が利用者様の入浴をお手伝いする入浴介助。毎日入浴できればいいのですが、介護施設には定員60~100名以上の利用者様が入所されていて、3~5名程の看護と介護職員が入浴の介助に入ります。その為、週に2回~3回程入浴日にしている施設が多いです。
入浴という言葉には意味があり、入浴する根拠もあります。特別養護老人ホームでの入浴の意味ついて説明していきたいと思います。
引用 特別養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例(介護)第17条2 特別養護老人ホームは、1週間に2回以上、適切な方法により、入所者を入浴させ、又は清拭しなければならない。
入浴とはお風呂(浴槽)に入ること
シャワー浴とは浴槽に入らず、シャワーチェアーに座りシャワーを浴びること
入浴とはなに
入浴は皮膚を清潔にするばかりではなく、全身へ与える影響もあります
入浴は皮膚を清潔にするばかりではなく、全身へ与える影響もあります
入浴の湯の温度は40~43℃が適当とされています。この温度が温熱作用として皮膚や筋肉の血液循環を盛んにし、心機能を亢進させて全身の代謝を高めるためです。(根拠から学ぶ基礎看護技術 医学芸術者)
入浴時間は、5~10分くらいがいい。このぐらいの時間だと体力の消耗を少なくし、入浴効果を上げるためです。(根拠から学ぶ基礎看護技術 医学芸術者)
入浴の効果3つ
温熱作用 (体を温める効果) | ①褥瘡予防②感染予防③リラックス④尿がでやすくなる
皮膚の毛細血管や血管が広がり、血行がよくなります。新陳代謝がよくなるので老廃物が排出されやすくなります。 |
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静水圧作用 (水圧で押される効果) | ①むくみの減少
お湯で体に水圧がかかることで、手足にたまった血液が心臓に押し戻されて心臓の動きが活発になり血液やリンパの流れをよくします。 |
浮力作用 (浮力で体重が軽くなる効果) | ①疲労回復②運動機能の回復③リラックス
お湯につかると浮力で体重が軽くなります。そうなると筋肉や関節にかかる負担が減って、体全体の緊張がほぐれます。 |
一人の利用者様に対して、1週間に2回の入浴介助をしてる特別養護老人ホームでは、人手不足は大きな問題になります。一人介護職員が休んだだけで、時間内に入浴介助が終わらないなる事があります。その為、介護職員は普段は利用者様のことを考えて関わることができていても、時間に追われることによって業務優先に考えてしまうことも起こることもあります。
100名の利用者様を1週間で2回入浴してもらう事を考えると、1日約20~30名の利用者様を入浴介助する事になります。午前も午後も浴室を使える施設もれば、午後からだけ浴室を使用できる施設もあります。もしも浴室が各フロアーになく、2階の利用者様を浴室のある1階に移動するなどの移動や、要介護度の高い利用者様が多い施設では、おむつ交換して、浴室まで移動して、衣服を脱ぐ介助をして、体や頭を洗う、石鹸を流して浴槽に入ってもらう、近くで状態変化ないか見守りをする動作を少ない人数で入浴介助している場合が多くあります。
入浴介助をするには介護職員も大変なのですが、1週間に2回の入浴は、3つの入浴効果から、利用様にとって、大事な意味がある介助であることがわかります。そして、介護福祉施設を運営する為には守らなくてはいけない条例(施設を運営するための約束ごと)があることがわかります。
引用 特別養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例(介護)第17条2 特別養護老人ホームは、1週間に2回以上、適切な方法により、入所者を入浴させ、又は清拭しなければならない。
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